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青春18きっぷ旅行(1)・新八代観察記(後編)

新八代にて

乗り換え光景観察

 ホームから階段を上がり、在来線改札を青春18きっぷを示して通過。降りた人は他にも数名いた。在来線側の券売機は無人駅に設置されているのと同等の近距離切符用券売機だった。改札から左手に進んでゆるい階段を降りると、目の前に新幹線の新八代駅入口があった。入場券を買って自動改札を通り、ホームに上がる。新幹線側12番ホームには、すでに5011A「つばめ11号」(800系U008編成)が停車しており、車内清掃のためホーム安全柵はまだ開けられていなかった。新八代から乗る人はどのくらいだろうかと思っていたら、意外にもそこそこ多くの人が各扉に5、6人ずつくらい固まって待っていた。

 13:51に在来線側11番ホームに11M「リレーつばめ11号」が到着。787系BM-2編成で、この編成は現在の「リレーつばめ」ロゴのままであった。誤乗防止のため、方向幕はすでに折り返し列車の「リレーつばめ 博多」を表示していた。ドアが開くとほとんどの人は向かい側の新幹線に真っ直ぐ乗り換えていく。乗り換え時間は3分だが、結構余裕がある。「つばめ11号」は速達型で、途中は川内にしか停まらないため、新水俣、出水で降りる人はホームで次の「つばめ45号」を待つようだった。また、JR九州では列車が全面禁煙となったため、愛煙家の皆様はここで一服。さすがに3分では難しいので、もしかすると煙草のために1本段落としをする人もいるのかもしれない。

 11Mの折り返し、48M「リレーつばめ48号」の車内清掃が終了し、上り新幹線の到着3分前(14:00頃)から乗車可能になった。こちらは新八代から乗る人は数名ほど。在来線特急に乗るために、新幹線改札を通る必要があるのはここしかない。14:04に到着した5048A「つばめ48号」(800系U007編成)は、こちらも誤乗防止のため行先表示は「つばめ 新八代」となる。折り返し列車の「つばめ 鹿児島中央」と出さないのは、車内清掃でしばらく乗車できないためと思われる。3分の間に新幹線から降りてきた人が「リレーつばめ」に乗り換え、14:07に発車していく。大きく弧を描いて鹿児島本線に進入する。

 5048Aの折り返しは5045A「つばめ45号」鹿児島中央行。全駅に停車する。車内清掃が終わると安全柵が開き、三々五々乗車がある。14:13に45M「リレーつばめ45号」(787系BM-7編成)が入線。この列車もすでに「リレーつばめ 博多」と方向幕を掲示しているが、ホームの発車標は先程と違って「回送」の表示。列車到着後、先程と同様の乗り換え光景が展開される。14:16に「つばめ45号」が発車。さて残された「回送列車」はどこに持っていくのかと思ったら、14:19にゆるりと発車して、奥にある引上1番線に入っていった。次の折り返しまでには20分ほど時間があるのと、引上線の錆取りも兼ねているのだろう。

 14:28にBM-7編成が再び11番ホームに据え付けられる。列車は「リレーつばめ12号」。程なくして鹿児島中央からの新幹線「つばめ12号」が到着。充当編成は前回屋久島からの帰りに乗車した800系U001編成だった。3分の乗り換え時間の後に「リレーつばめ12号」が発車していくのを見送った後、14:35に新幹線構内から退出。入場時にも大きな声で挨拶をくださった駅員氏からまた挨拶をいただく。次に来るのは2月末か3月初頭の予定。

駅観察

 乗り換え光景観察の合間に、工事が完了した新幹線11番ホームを観察する。階段のところには「博多・新大阪方面」と書かれており、寝台特急「なは」が熊本までに短縮されて以来久しく絶えていた、熊本県南・鹿児島県から本州に直通する列車が復活することが実感できる。番号が現在の「リレーつばめ」ホームと同じであることから分かるとおり、全線開業後は現行の11番ホームは使用停止となる。改札内コンコースから新11番ホームに上がる通路は、各種展示物によって綺麗に遮られており、登ることはできない。

 駅の外に目を移すと、住宅が散見され、駅前には東横インやその他いくつかの高層建築物がある。しかして主役は今も田んぼであり、在来線上りホームのすぐ裏手は稲を刈り取った跡の切り株が並んでいた。

5340M 普通 鳥栖行:817系VT001編成

 在来線改札から入り、上り熊本方面のホームに降りる。ホームには10名ほど待っている人がいる。八代からここまで1駅、肥薩おれんじ鉄道の列車が数本乗り入れて折り返すため、ホームには「お1」「お2」と書かれた専用の停止位置目標がある。その先には「SL」と書かれた「SL人吉」用停止位置目標も設置されていた。

 14:45に鳥栖行普通列車が到着。やって来たのはかつて直方運輸センターにいた817系のトップナンバー。熊本に来ているのになぜか815系に当たらないのは奇跡なのか。同時に下り本線を高速貨物A・5057列車の八代行(牽引機:ED76 1010)が通過。ここを通る貨物列車は貴重だが、折悪しく撮影することはできなかった。八代平野を高速で駆けて15:16に熊本到着。この列車は14分停車してさらに北上するが、ここで「リレーつばめ」を撮影するために1本段落とし。

熊本駅にて

 熊本駅では工事が進んでおり、中央改札前の新しい地下通路もだいぶ出来上がっていた。ここでは1番ホーム15:30発、15M「リレーつばめ15号」を撮影。この列車は年末年始増結となっており、博多から熊本までは787系の7両(BM-6編成)+4両(BM-108編成)の11両編成で運転される。新八代の11番ホームは最大8両編成までしか入れないため、ここで増結分の4両編成が切り離される。列車到着後、たくさんの人が降りてきて改札口に行列を作る。僕は人垣を抜けて編成の連結部に行く。ヘルメットをかぶった操車担当の人が移動禁止合図器を点灯させ、切り離し作業に入る。とは言っても、787系は自動連解結装置と電気連結器を備えているため、行う作業は装置を作動させて、連結器のてこが解結位置にきちんと動いているかを見るだけ。連結面に潜り込んでジャンパ線を引き抜く作業は要らない。15:30、BM-6編成がそろりと動いて連結がきちんと外れているのを確認し、そのまま発車。後に残されたBM-108編成も数分後に出ていった。ちなみに、BM-6編成はATS-DK搭載車との標記があり、3月改正後も引き続き南福岡車両区に在籍する事が分かる。

 一方、2番ホームには5349M(普通 八代行)が入線。815系のNT001編成が充当されており、僅かな時間ながら、2番・3番で815系と817系のトップナンバー同士が並ぶ光景が見られた。一旦改札を出て駅前を少し観察した後、5番ホームに行く。つい2年前まで、寝台特急「はやぶさ」東京行が発車していたこの時間帯だが、もはや偲ぶものは失われつつある。「はやぶさ」の名は東北新幹線に移り、10数年後の「電車大好き」な子どもたちにとっては「はやぶさ」と言えば新幹線のことで、東京対九州の寝台特急のことを挙げる子はほとんどいなくなっているだろう。

2352M 普通 箱崎行:415系FJ007編成

 熊本駅から発車する鹿児島本線上りの普通列車は、行き先は概ね大牟田、銀水、鳥栖の3つに集約される。発車標では行先を分かりやすくするために、鳥栖行は「大牟田・鳥栖」と案内されるし、案内放送では「玉名・大牟田方面」と流れる。しかし、16時台に限って、この時間帯に出る2本の列車がいずれもイレギュラーな行先になる。16:01発、箱崎行普通と、16:34発、海老津行普通である。熊本の人にとっては「どこ行くんだこの列車は?」と言いたくなるし、福岡のJR利用の人でも海老津と聞いて一発でどの辺まで行くか分かる人はさほど多くない。この2本だけが、大牟田も越え、鳥栖も越えて北上、さらには博多までも通り過ぎて走る普通列車になっている。発車標にはただ単に「箱崎」「海老津」とだけ出るので、ますます行先不明。

 15:59、熊本車両センターか川尻からか415系が回送されてきて、5番線に据え付け。方向幕は単純不明快な「箱崎」の2文字。充当編成はまさかの門司港運転区所属、FJ007編成(門司港方よりクハ411-333+モハ415-17+モハ414-17+クハ411-334)。運転士氏は熊本運輸センターの方で、大牟田まで担当。車掌氏は同じく熊本運輸センター、博多までの乗務。普通列車で博多までは結構長い。しかし、この後の海老津行は、乗務員行路が変わっていなければ、運転士が熊本から博多まで通し乗務になる。やたら縦に長い運転時刻表が上から下まで時刻で埋まるような行路、見ているだけでため息が出たのを覚えている。

 16:01、列車は定刻に熊本を発車。僕はこの列車に久留米まで乗ることにする。熊本からの営業キロは82.7km。9月の旅行で山陽本線を進んだ時に比べれば乗車距離は短いが、途中で3回特急退避があるので所要時間はそこそこかかる。2両なら一杯になる乗客も、4両編成なればうまく分散するので車内に余裕がある。上熊本から先頭車に乗ってきたおばあさんが、次の崇城大学前で苦労しつつ下車されていた。2両編成分だけホームを電車床面レベルに嵩上げしてあるため、4両の先頭車は低いままのホームにかかる。僕も含めて扉近くの人が皆見守っていたが、無事下車されて一安心。

 この列車の車掌氏は、乗降促進笛の吹き方が独特である。JR九州では大抵の人は「ピヒュウ~~ピッ」と吹いているが、この方は「ピッ、ピッ、ピュウ~~ピッ」と4テンポだ。これを各駅でしていくのだから結構骨だ。熊本から4駅目の植木(16:17着)で1回目の特急退避。中線に入って4分停車し、特急1024M「有明24号」を待つ。その待ち時間に、熊本では逆光が強くて撮れなかった415系の撮影。特急の後をすぐ追って発車し、次の田原坂にはきちんと停車。しかし乗降共になし。沿線随一の駅、玉名には16:38到着。ここで熊本から乗ってきていた人が半数近く降りる。玉名には「有明24号」が先着するが、特急を利用するかどうかは分かれるところ。上熊本からなら特急料金は300円だが、熊本からだとわずかに25kmを超えるので600円に跳ね上がる。

 16:44頃、大野下から長洲に向けて走行中、西側の窓から西日とともに雲仙の山が霞んで見えた。島原半島の方にも2008年5月に、島原鉄道の廃止区間を徒歩とバスで調査に行って以来、しばらく行っていない。長洲ではさらに下車があり、車内はかなり寂しくなる。16:55に熊本県最北端の荒尾に到着。ここでも4分停車し、特急52M「リレーつばめ52号」を先行させる。大牟田まで走れば緩急接続が双方向に実現するのだが、大牟田でホームに面している待避線が上下共通の2番線しかなく、丁度5355M(普通 八代行)に使われているため入線不可。そのため接続は特急→普通の一方向に限られる。開いている扉から吹き込む風がとても寒いが、415系では扉限定締切ができないため全扉開けっ放し。しかもヒーターは省エネ中なのかほとんど暖かくない。筑肥線の103系を見習ってほしい。荒尾の側線には813系の6両編成が「回送」幕で停車している。まだ荒尾で寝るには早いので、この後の準快速に充当されるのだろう。そうなれば、この編成には久留米から世話になることになる。

 17:03に大牟田到着。家まで一直線に帰るならここから西鉄天神大牟田線に乗れる。しかし今日は青春18きっぷを十二分に使うためJRを北上。ここで運転士交代があり、南福岡運転区の運転士氏に代わる。乗客はほとんどいなくなり、先頭車がわずかに3名、うち僕も合わせて2人が熊本から乗り通し。垣間見えた2両目も3、4名。その後ろもあまり乗っているようには見えず、もう2両どころかキハ220の単行でも十分なくらいの少なさ。その後もほとんど乗降はない。瀬高で熊本から乗ってきていた人がついに降りた。羽犬塚では先頭車に5人くらい乗ってきたので少しは賑やかになる。17:37に荒木着。ここでもまた4分停車し、後の特急16M「リレーつばめ16号」を待避する。もう次が久留米なのだが、距離がありすぎてたどり着く前に特急が追いついてしまうため、1駅手前で追い越しを受ける。またしても特急→普通への片方向接続。

 荒木から6分かけて走り、銀水で別れた西鉄天神大牟田線と再び出会って下をくぐり、右手から久大本線が合流してきて久留米到着。時刻は17:47、熊本を出発してからすでに1時間46分が経過していた。発車は18:03、終点箱崎到着は19:13となっている。久留米以北では特急待避があまりに多いので、ここからは準快速に乗り換える。

4366M 準快速 門司港行:813系200番台RM236編成+RM214編成(←門司港・鹿児島→)

 寒風吹きすさぶ久留米のホームを歩きまわって時間を潰し、17:58に準快速の門司港行が来るのを待ち受ける。果たして来た編成は荒尾にいた813系の6両編成。乗り込んでクロスシートの4人向かい合わせになっている区画に腰を下ろすと間もなく、18:00に発車。外はすっかり真っ暗に鳴り、景色はあまり見えない。そもそも久留米から鳥栖までの区間は沿線はほとんど田んぼである。18:07の鳥栖からは大量に乗車があり、座席はすっかり埋まった。18:16に原田、18:21に二日市に停車。ここで降りれば家まであと30分足らずだが、物のついでに博多まで付き合うことにする。この選択を後悔するのはもう少し先の話。

 18:28の南福岡で特急1026M「有明26号」を待避。植木で追い越していった「有明24号」の1時間後の列車にまで追い越された。ここからうつらうつらしているうちに18:38に博多到着。JRをたどる旅はここで終了。

 ちょうど隣のホームに783系「みどり・ハウステンボス」編成が停まっていて、方向幕を回していたのでなにか珍しいものはないか観察する。すると「かもめ 鳥栖」や、「ハウステンボス」編成なのに「にちりん」、「ソニック」、「ひゅうが」の各列車の幕が準備されていて、さらに「普通 佐世保」という極めてレアな方向幕も見ることができた。783系による間合い運用の普通列車はあるのだろうか。

1655C 快速 西唐津行:103系1500番台E07編成+E08編成

 改札を抜けたら、駅にあるケンタッキーフライドチキンの店舗に行き、外から今日一緒に旅行にいくはずだったTe君の姿を見る。彼は店の中で忙しそうに動き回っていたし、レジの前には行列が出来ていたので特に声はかけずに退散。それから地下鉄空港線のホームに下るが、あまりの人の多さに閉口。来た列車は、いつも九大学研都市で「毎度毎度この列車は混んでるよなあ」と見送っている1655C・快速列車の西唐津行。本日初の混雑列車に6分揺られて天神に到着。

J191列車 急行 小郡行:3000形3009編成

 最後の締めは、運用としての安定感あふれる3000形の小郡行急行J191列車。この列車に5分先行する大善寺行普通2191列車となる列車が3分遅れ、折り返しも2分遅れていたが、このJ191列車に影響はなかった。年末ということもあってさしたる混雑はなく、19:45に三国が丘到着。

青春18きっぷ旅行(1)・新八代観察記(前編)

 今日、本当なら中学時代からの鉄道好き友人(9月15日の熊本旅行記で、Te君と名付けたことを発見した。)と日田近辺にキハ183系「ゆふDX」を撮影しに出る予定だったのだが、Te君が急遽アルバイトの臨時代走……ではなく人が抜けた分の穴埋めをしなければならなくなったので直前で延期確定。元々彼との旅行を2回分予定していたので、青春18きっぷを2人×2回=4回分消費して残り1回となるところ、さらに2回分が余ることになってしまったので、ちょっと思い立って新八代まで新幹線・在来線の乗り換え光景を観察しに行くことに決めた。

2092列車 普通 福岡(天神)行:6050形6055編成

 出発は、三国が丘10:21発、福岡(天神)行普通列車。偶然にもいつもの水曜日の登校列車に当たってしまった。新八代に行くのになぜ西鉄で北上するのか、理由は楽にJRに乗るため。この列車で紫まで行く。西鉄は今日から12月31日まで土曜・休日ダイヤで運行される。乗客はいつもの水曜日より若干少ないくらい。筑紫車両基地に6050形6156編成が眠りについているのを見つつ、10:35に紫到着。駅を出て道沿いに歩き、5分足らずでJRの二日市駅に到着。

4331M 快速 荒尾行:811系PM106編成

 二日市は駅の重要性の割には人手が少なく、みどりの窓口で2人対応にあたってしまうと、有人改札窓口で相手をする駅員氏がいなくなってしまう。普通の切符なら自動改札機に通してそれで解決するが、青春18きっぷは正しく改札を受けなければならない。窓口対応が終わって1人手があいたのを見計らって声をかけ、当日分のスタンプを押してもらう。普通使っているはさみ式の改札スタンプではなく、持ち手のついた普通のスタンプ式の印が押された。ホームに行くと、10:45に特急41M「リレーつばめ41号」(787系BM-1編成)が通過。来年3月12日以降、この光景を見ることは少なくなる。

 10:49に目当ての快速列車が到着。席が埋まっていたこともあり、先頭にかぶりつくことにした。このPM106編成は毎年この時期に運転されている「キットカット」全面広告、扉左右ステッカー貼りつけ「サクラサク」編成で、1編成だけの受験生応援編成である。西鉄でも5000形1編成が同じように車内広告がすべて「キットカット」の応援広告に交換されて走る。広告に次いで乗務員室内に目を移すと、ATS-DKの車上モニター装置が運転台に設置されているのが見えた。そして、行先表示指令器を観察。種別幕のところに「普通」「快速」「急行」「JR」、そして区間快速用の「快速区間〇〇~××」という大量の幕に混ざって「ワンマン」というものまであった。「急行」と「ワンマン」は使われることはなさそうだ。個人的には新幹線開業後に在来線補完列車として「急行ふるさとライナー」熊本行なんかが復活してくれたら面白いと思うのだが、まず起こりえないだろう。

 10:58の基山で、上りの72D「ゆふDX2号」とすれ違う。今日撮影する予定だった列車だ。来週こそは撮影しようと誓う。11:03の鳥栖では一気に乗客が減って空席だらけになったので、最も前よりのボックス型区画に座る。100番台だと車端部のクロスシートが転換できないのが残念。1年ほど来ないうちにすっかり変わってしまった久留米駅前を横目で見、荒木で下り八代行普通5335Mと接続を取る。この先、快速で大牟田まで先行しても、1本前の熊本方面の普通列車には3分差で接続しない。ここで乗り換えずに先行する理由は2つ、昼食調達と貨物列車撮影のため。さらに田んぼが主役の船小屋を通過。その少し先で建設が進んでいる新たな快速停車駅・筑後船小屋も通過する。九州新幹線の高架が左手にそれていくと瀬高に到着。鳥栖以南で久々に新幹線の姿が見えない駅である。先頭車の乗客はついに3名になり、次の停車駅・大牟田まで一気に走り抜ける。この区間に限れば、快速列車は西鉄の急行・特急に相当する。瀬高と西鉄柳川が対応する駅。

 残念ながら、同時間帯を走行する下りの西鉄特急(A103列車)は数分先行してすでに大牟田に着いているため、銀水‐大牟田間での競争を見ることはない。唯一楽しめるのは上り列車で、西鉄特急(大牟田毎時21分発)とリレーつばめ速達型(こちらも概ね21分発だが、たいてい1分遅れている)が西鉄新栄町から西鉄銀水を経てJR銀水までずっと並ぶ。この光景もまもなく見納め。大牟田には11:35に到着。列車は1駅先の荒尾まで行くが、乗客はわずかに5名。僕も昼食調達のため、ここで下車した。

5335M 普通 八代行:817系VT016編成

 駅舎内に入っているファミリーマート(営業時間は5:30~24:00、つまり24時間ではない)でコンビニおにぎりを3個購入。若干高くつくが、大牟田駅のすぐ近くにはスーパーがないので致し方無い。今は静かな一地方都市の佇まいだが、ここ出身の父親曰く、三池炭鉱の全盛期はかなり栄えていたという。ものの10分足らずで改札内に戻り、5番線(上り本線の2本西側の側線、ホームには面していない)に停車中の高速貨物列車B・1152列車を撮影する。大牟田発、北九州貨物ターミナル経由、南延岡行。つい昨年までは銀タキ(濃硝酸)・黄タキ(塩素)のタンク車と、ISOコンテナを載せた一風変わった専用貨物列車だった。今はコキ200系列のコンテナ車にタンクコンテナを積んでいる。

 11:59に、荒木で待っていた5335Mが到着。乗務員交代があり、中の乗客もほとんど入れ替わって12:00に発車。運転台真後ろの席を確保したが、前の方は余り見えない。街が途切れず続く中をいつの間にか県境を越えて熊本県に入り、1駅目は荒尾。大牟田まで乗ってきた811系は2番線に停車していた。荒尾発車時点で乗客は60名ほど。

 当5335Mは、田原坂をただ1駅だけ通過する。3月12日ダイヤ改正からは田原坂に加えて南荒尾、大野下、肥後伊倉、西里が通過駅になり、快速「くまもとライナー」に格上げされる。ニュースリリースをよく読むと書いてあるが、「くまもとライナー」は完全な新規増発ではなく、昼間時間帯については毎時2本ある普通列車の1本を置き換える形になる。つまり上記4駅については残念ながら停車列車が削減されることになる。

 大野下では、以前下車したときにはあった風格ある駅舎がいつの間にか無くなり、やや小さくなった新しい駅舎がお目見えしていた。12:19着の玉名で乗客がだいぶ入れ替わる。この駅には、もう滅多に来ない783系用の停止位置目標が設置されていた。ここからは線路観察と座席明け渡しを兼ねて前に立つ。次の肥後伊倉では、減速して2両の停止位置目標に停ま――れず、そこから5m先にある4両の停止位置目標付近に停車した。もちろん後方確認用のミラーからは外れてしまっているので、運転士氏はおもむろに立ち上がって車掌スイッチの方でドアを閉めた。僕はここに、安全運行の基本を見た。オーバーランはないに越したことはないが、若干の超過で安全上支障がなければ、適切に確認をして安全を保障すればよい。木葉出発時には「この列車は田原坂には停車しません」と何度か繰り返し放送をした。そして12:31に田原坂を通過。辺りに人家はほとんど見当たらず、これまで乗った時にはここに乗客がいたことがない――と言っていたら、熊本方面のホームに1人寒さに震えて待っている人(若い男の人)がいた。心情としてはこの列車に乗せて運びたくなるのだが、姿を確認したときにはすでに100km/hでホームを半ば通過してしまっており、とても停まれない。もうしばらくお待ちください、と心で念じつつ見送った。

 12:48、熊本に到着。この列車は工事による変則的なホーム配置によって離れ小島になっている2番ホームに到着。ここで2度目の乗務員交代が行われ、13:00の発車まで12分ほど停車する。大牟田で買ったおにぎりをようやくにして食べる。乗客は再び入れ替わり、熊本を通過する人はあまり見受けられなかった。待ち時間を利用してこの列車の撮影をし、発車を待つ。

 13:00になったが、3番線からの回送列車を先に出すため、こちらは2分45秒の延発。熊本を出てまもなく熊本車両センターが右手に広がり、先日定期運行を終了した「あそ1962」、「上野」の方向幕を出した14系寝台車が留置されているのを見た。次の川尻では415系が3編成昼寝しているのを確認。13:11の宇土はホーム配置が変更され、上り本線が通過線になり、中線が1番乗り場、下り本線が2番乗り場になっていた。三角線が右手に分かれていき、ここから先は昼間時間帯には7年ぶりの乗車、定期列車では初の通過となる。松橋から小川にかけては817系の本領を発揮して120km/hで快走、有佐では中線に入って4分停車し、後の特急1083D「くまがわ3号」の通過を待つ。下り本線の出発信号機は早々に進行現示になる。3分経ち、そろそろ通過してもいい頃なのに一向に来ず、すると運転士氏が車内後方を見ていきなり慌ただしく動き始め、乗務員室の扉の窓から首を出して、後を見始めた。間髪を入れずに無線が鳴り、1083Dから博多総合指令センターに向けて、有佐の場内信号機が停止現示を示したままであると入電。運転士氏の動きにあわせて僕も後ろを見たら、すぐ近くに座っていたおばあさんも、何かあったのかと窓の外に顔を向けていた。「くまがわ3号」が速度を上げながら通過していった後、2分遅れで有佐を出発。千丁を出るとすぐに減速し、13:35に新八代に到着した。在来線ホームに降りるのはこれが初めて。

福岡で大雪、筑豊本線の冷水峠越区間運休

 福岡県では朝からずっと雪が降り続き、自宅前の道路も16:00から17:00までの1時間のうちに、あっという間に白く覆われてしまった。そして道路交通情報では近所の高速道路が軒並み通行止めになってしまっていると案内されている。21:00現在、最寄りの鳥栖ジャンクションから北の九州道は太宰府(上り)・福岡(下り)まで、南は広川まで、東の大分道ははるか先の別府まで、西の長崎道は武雄北方まで通行止め。国道3・34・500号線や県道17・31号線(福岡県側と佐賀県側の双方)が恐ろしいことになってそうな気がするが、いずれも遠く離れているので現況は不明。

 さて、今のところ鉄道の運休情報は1件だけ。

 筑前内野駅~筑前山家駅間で倒竹により桂川駅~原田駅間で上下列車の運転を見合せています。現在、関係社員により伐採作業を行っています。筑豊本線、桂川駅~原田駅間は上下列車の運転を見合せています。今後の情報に注意して下さい。(2010/12/26 21:00現在)

 筑豊本線の桂川~原田間、通称原田線が運休している。原因は積雪ではなく、なんぞが倒れているらしいのだが、倒「木」ではなく倒「竹」。状況を正しく表現している言葉だが、倒竹なんて言葉は初耳である。しかも復旧作業は倒れた竹の撤去とはいっても、ただどかすだけではなく伐採。ちなみにこの情報は14:00頃に掲載された。すでに7時間にわたって伐採作業を行っていることになる。21:38に最終列車、原田発桂川行普通6634Dが出るのだが、もう今日の運転は無理そうである。

 途中駅までの折り返し運転ができない理由は、ここの信号システムに関わるもので、桂川~原田間が途中に閉塞信号機しか建っていない単線自動閉塞式となっているためである。強引に途中で折り返すためには、イレギュラーな取扱いを行う必要があり、それだけ操作ミスによる事故リスクが高まる。まあ、全区間に途切れることなく軌道回路が設置されているため、在線検知ミスが起こる可能性は非常に低い。需要が少ないとわざわざ行う手間をかけないのだろう。

JR九州ダイヤ改正発表

 今日の夜、JR九州ニュースリリースで、九州新幹線全線開業に合わせたダイヤ改正内容が発表された。(JR九州ニュースリリース「平成23年春ダイヤ改正」)

 手短に僕の予想との比較を述べるならば、佐賀方面の特急「かもめ」は一応本数増加となるものの、現行ダイヤで行われている「かもめ」「みどり」の併結運転を取りやめて分割することで実現されるものであった。787系が追加投入されるとのことだが、僕の予想ダイヤほどに輸送力を増強するものではない。自分で書いておいて言うのもなんだが、さすがに毎時3本、片道合計26両分の輸送力は朝夕以外はすこぶる過剰である。博多‐長洲間に残る「有明」については、朝の上りと夜の下りについては時刻も概ね予想に合致していた。しかし、長洲への送り込みと長洲からの戻しの列車はないので、その区間は回送となるのだろうか。

 その他の区間でもかなり大きな改正があるので、これから暇を見ては検証していきたい。手始めに、僕の予想を検証する。ひとまず今抱えているレポートと課題を片付けてから。

ナイスゴーイングカード終了のお知らせ

 今日の午後、JR九州のナイスゴーイングカード事務局からこんなメールが届いた。

平素よりJR九州「ナイスゴーイングカード」をご利用いただきまして、誠にあり

がとうございます。ご入会いただいております「ナイスゴーイングカード」につ

きましては、平成23年1月31日(月)をもちまして、新規及び継続入会の受付を終

了させていただきます。

 ……はてさて。つい5日前に「九州新幹線のナイスゴーイングカード割引率が上がるといいな」などと書いていた矢先にこの知らせ。カードの有効期間は入会した月の1年後の同月末日までとなっており、最後に入会した人は、2012年1月31日まで有効となる。僕は今年の7月3日に更新(厳密には前回のを引き継いではいないので新規)したので、有効期限は2011年7月31日。奇しくもちょうど日曜日だ。そしてそれ以降の更新はできない。JR九州にはぜひともこれに代わる割引策を出していただきたい。一般の学割が2割引、ナイスゴーイングカード割引が4割引(九州新幹線を含む経路は3割引)なので、割引額2倍の差は大きい。

JR九州で停電による信号制御装置停止、運転見合わせ

 本日付けの西日本新聞夕刊(Webサイトで確認)に、このような記事があった。

14日午前6時40分ごろ、JR九州日田彦山線の田川伊田駅(福岡県田川市伊田)が突然停電し、駅にある信号制御装置が働かなくなった。このため同線全線(城野-夜明)、後藤寺線全線(新飯塚-田川後藤寺)、久大線の久留米-豊後中川で約2時間にわたって運行ができなくなった。同9時前に復旧し、順次運行を再開した。

 信号制御装置というのは、おそらくCTC(列車集中制御装置)であろうと思われる。JR九州では管内全線の指令を(九州新幹線も含めて)博多総合指令センターで取り扱っており、博多のセンターでの指令が、九州各地に点在している、その地区の路線・駅を統括する制御装置に伝わり、その制御装置から各分岐器、信号機が制御される。ちなみに、現場での信号扱いが行われるのは車両基地や博多駅などの(信号制御的な)大駅に限られる。「鉄道ジャーナル」2001年12月号の記事によれば、日常的に「かもめ」と「みどり」・「ハウステンボス」の分割併合が行われる肥前山口駅においては、非常時を除いて構内の信号制御はすべて博多から行われる。信号に関して駅が行うのは分割併合作業の進行状況に応じた信号切替の要請くらいである。

 この記事から、CTCの路線ブロック別制御装置とでも言うべき装置の1つが田川伊田にあることと、その制御区間が上記のとおりになっていることが分かる。少々意外だったのは、田川伊田のCTC制御装置で久大本線の久留米から豊後中川まで制御していることだ。てっきり久大本線のCTC制御装置は日田にあると思っていたのだが。

九州新幹線全線開業に関する新情報

 本日、12月10日付の西日本新聞朝刊(Webサイト版)に、九州新幹線開業関連の新情報記事が出ていた。

 現行ダイヤの特急「有明」2号、29号は全区間の存続方針が決まった。新幹線では通例0:00から6:00までは保守作業のため運転を行わないため、この時間帯の移動需要を支えるために在来線を用いることになったようだ。そして、博多‐熊本県北部の間で存続させることになった在来線特急は、折り返し南限が長洲駅となるようだ。「青竹倉庫」の在来線特急ダイヤ予想記事もこれに合わせて若干修正する。

 「さくら」の停車駅は、現行の山陽新幹線「ひかりレールスター」のように、列車によって複数パターンの停車駅を採ることになったようだ。「さくら」全列車停車が確定しているのが博多、熊本、鹿児島中央。残りは選択停車となる。例の、現状では田んぼど真ん中の無人駅(から昇格予定)・筑後船小屋にも最低上下1本が停車すると言うが……。柳川方面、八女方面へのアクセスルートを作れば停車価値が増すだろう。

 やはり、若干の値上げとなる模様。予想からすれば値上げ幅は割と小さかった。「2枚きっぷ・4枚きっぷ」が新幹線でも継続して採用されるだろうから、その時に割引価格も参照してから判断したい。僕個人の願いとしては、全線開業を期に、「ナイスゴーイングカード」割引を九州新幹線を含む経路においても、現行の3割引から4割引に引き上げてくれたら嬉しいと思う。