第63回九大祭(1日目)

 展示場に使っている教室は、伊都キャンパスセンター2号館1階の2106教室。1階という1番人の出入りが多い場所を今年も確保することができたらしい。ちなみに1階にある4教室の他の割り当ては、南隣の2103教室がジャズ研究会のジャズ喫茶、その西隣、2104教室がアニメーション研究会、鉄研の西隣2105教室はBLS体験コーナー(心臓マッサージやAEDを実践体験する)だ。

 初日は展示開始を若干遅らせ、まだ配置が済んでいない車両の配置作業と、車両の試運転を実施。予定(と言いつつもどこにも書いてはいなかったのだが)より約1時間遅い10:00頃から公開を始めた。最初の方は人の入りも少ない。人気(にんき)がないわけでは断じて無い。人気(ひとけ)が無いのだ。九大祭の来場客そのものが。この時間に伊都キャンパスにたどり着いているためには、地下鉄・JR&昭和バスであっても西鉄バス九大急行であっても9:00頃に天神を出発していなければならず、それよりも遠くなればそれこそ朝8:30やら8:00やらに家を出なければならない。我が家基準では何も無い週末は8:30になってようやく朝食ができようかという時間。九大祭に参加していない大学生諸君はまだグースカ寝ているに違いない。

 昼前から小さい子ども連れでご来場くださる方が増えてきて、鉄研の展示場も賑わってくる。見に来られた方に模型の運転を勧め、実際にコントローラーを操作してもらう。僕が主に世話を担当するのは8の字コースの外回り・内回り。配置車両は外回りがJR九州の303系、811系(8両編成・12両編成)、ED76+14系寝台車6両「富士」、787系9両編成(昔の「つばめ」)、7両編成「リレーつばめ」、JR東日本E231系10両編成、西鉄2000形2051編成の8編成。交直流、狭軌(1067mm)・標準軌(1435mm)の区別はない。というより8の字線の展示車両のうち、2000形だけが標準軌車だ。内回りの配置車両はJR九州103系1500番台、415系(鋼製車・1500番台併結)、783系(かもめ・みどり・ハウステンボス)、813系、883系「ソニック」旧塗色(水色)、885系「白いかもめ」、キハ71系「ゆふいんの森1世」、キハ66・67形「シーサイドライナー」、キハ200系4両赤塗色。これらを適宜入換により出入庫させつつ走らせる。今回は分岐器遠隔操作(現実におけるCTCのように)のための配線が煩雑になりすぎるため、車庫の分岐器は全て現場手動扱い。運転事故による車両破損防止のため、運転方向や分岐器転換を1つ1つ指差喚呼して確認。

 運転時にはトラブルもつきもの。上のように確認をしていても、分岐器転換ミスによる軌道短絡事故を初日に延べ10数回起こした。鉄道模型はレールに電流を流して車両のモーターを回すため、分岐器に背向側【横から線路が寄り添ってくる方向。分岐側に進むためにスイッチバックを必要とする】から進入するとき、分岐器が車両の走ってくる側に開通していないと、車輪によって一方の線路の+極側と他方の線路の-極側が直接触れて短絡(ショート)してしまう。また、883系は振り子機構も再現してあったのだが、その動作の副作用によりカーブ通過時によく脱線していて復旧に手間がかかったりもした。さらに、車両入換作業で車庫側を確認しているときに、コントローラーを小さい子がいきなりぐいっとひねって、線路から車両が抜けてしまったり。

 14:00頃にはうちの家族(父・母・双子の姉)が揃って見学に来ていた。その時は883系の何度目かの脱線復旧作業にかかりきりになっていたため、ちらりと見ただけで細かく応対はしなかった。14:15頃にようやく昼食。展示会場の斜め前で露店を営業していた、生物研究部の塩焼そばを求めた。生物研究部と我が鉄研は、課外活動施設1においてコンクリート壁を隔てた隣同士。ちなみに上の空いた薄いスチール壁を隔てて隣同士なのは探検部。4階の最も奥に並んで変人の巣窟個性豊かな集まりができている。

 今日ご訪問頂いたお客さんの中で、特筆すべき方は2人(大人1人、子ども1人)。昼過ぎにいらっしゃった年輩のご夫婦で、旦那さんのほうがJR九州に現役の運転士としてお勤めであった。その時は丁度883系「ソニック」を8の字内回り線に出していて、それを運転していただいたのだが、この方がまさに実際の「ソニック」を運転していらした。鉄研的には最敬礼すべき方である。そして、特筆すべき子ども1人というのは、今日の展示の始めから終わりまで、断続的に姿を見せ、延べ4時間近くも滞在していた子のことである。気づいたらどこかのコントローラーの前にその姿があるくらい。鉄研の会員以外では、一般に開放している線を全て運転した唯一の人物ではないだろうか。

 17:30をもって1日目の展示を終了。実行委員が鍵をかけに来るまではみんなで留守番。九大祭でおそらく最も高価なものが転がっている部屋だから、細心の注意を払わなければならない。使うものの金銭的価値から言えば、ジャズ研のギターやドラムス、アンプなんかも同じくらいありそうだが、鉄道模型は軽くて持ち運びしやすいから盗まれやすいし、一方、持ち運びできるギターを会場の教室に放置するギタリストなどまずいないはず。会場の教室を出られた時には、すでに18:00を回っていた。

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